2024年第27週|7月1日-7月7日

過ぎゆく日々の備忘録

– Whispers of Bygone Days –

2024年第27週

7月1日(月)

京都からの刺客

鋭い眼光に金髪——彼の風貌と言動は、まさに刺客だ。もちろん愛を込めて、そう呼んでいる。東映京都撮影所の照明技師・H氏が、仕事で東京に来た。僕も彼も歳を取ったせいか、笑顔で昔話に花を咲かせ酒を飲むことができる。以前は……ちょっと前までは、酒を飲んじゃあ、未来の話。こんな作品を創りたいとか、あぁでもない、こうでもないって話していた。
いつから、未来よりも過去の方が長くなったのだろう。また、それもよし。

7月2日(火)

小劇場演劇中毒患者になりそうだ。

5月に荻窪のシアターオメガで『貧乏神シャバダバ』という演劇公演をした。その時の、舞台監督・M氏と西荻窪の焼き鳥屋で「小劇場で儲けたい!」という話をした。結論から言うと「儲からないよ」だ。しかし、お金儲けできないと、いくら綺麗ごとを並べても継続できない。しばらくは赤字続きだろうが、またやりたいと再燃する情熱。心の片隅で「まぁ、赤字でもいいやあ」って思っている自分がいる。

7月3日(水)

突然呼び出されて

20代の頃、右も左も分からないペーペー助監督の僕を面倒見てくれたE先輩が、僕の自宅近くの焼酎バーにやってきた。突然電話がかかってきて、呼び出された。ストーカーかよ。
67歳になる先輩は、僕のことを「おまえ」と呼ぶ。そして、「馬鹿」と非難する。最近、言われなくなったので、どこか気持ちがいい。先輩は先輩で、自分の存在感を確認するように僕との間に上下関係を作る。僕は僕で、先頭を走らなくていい安心感を久しぶりに覚える。たまには、こういうのもいいものだ。

7月4日(木)

日本一周の友!愛車を売却

2年前——2022年5月、コロナ禍で社会が自粛モードの時、僕は日本一周の旅に出た。スズキ・エブリイという軽バンを車中泊仕様に改造した。たくさんの人と出会うのが目的の旅だった。人に会うのはやめましょう、間隔をあけましょう、マスクをしましょうのコロナ感染拡大の真っただ中に、迷惑な話だ。だけど、旅の先々で、多くの人と会った。会ってくれた。その時のことは、別の記事に書こうと思う。
旅を共にした愛車を、今日、車買取のカーネクストに引き取ってもらった。数日前にネットで申し込み、折り返しの電話で車の情報を伝えると、その場で買取価格を決めてくれた。そして、今日の引き取りは、必要書類にサインをして、わずか五分で車が運ばれていった。実にあっさりしていた。
愛するモノとの別れ際は、このくらいがちょうどいい。

7月5日(金)

FPVドローンに再緒戦!

僕が「ドローンレーサー世界ナンバーワンになる!」宣言をしたのは去年の12月だ。半年が過ぎた。無線免許証を取得して、マイクロドローン・プロポ・ゴーグルなど一式揃えた。ハイ!そこで終わり。「メルカリで売っちまえ!」と思って機材を手にしたら……夢宣言が再燃した。
夢とは探すものではない。思い出すものだ。
FPVドローンを飛ばすには免許証のほかに、無線局を開局しなければならない。申請するぞ! それまでは、パソコンでフライトをシミュレーションするソフト「Drone Racer League Simulator」と「Verocidrone」で世界No.1のドローンレーサーを目指す。目指すのは勝手だ。
同時にYouTubeチャンネル「DroneVoyageJP」(もはじめたので、是非オッサンがドローンレーサー世界No.1になる姿を応援してください。え?

7月6日(土)

忙しいと言えば……

忙しいと言えば噓になる。暇かといえば、それもまた嘘になる。忙しくなるように、自分で暇を埋めているというのが正直なところだ。受験勉強の学生みたいなものだ。やらなくても受験はできるし、寝るのを惜しんで勉強することもできる。そんな感じだ。
創作という作業にノルマはない。勿論、誰かから「なになにをいつまでに」と言われることはある。それだって、1日何時間やればいいってわけでもない。究極言えば、締め切りが3日後だったら72時間使えるということになる。それじゃ、ダメなんだ。世の中で流行っている“時短”ってやつだ。いかに短い時間で、納得のいくものを仕上げるか……。いや、それもダメなんだ。そもそも、時間というものに戦いを挑むこと自体が間違っている。人間が時間を操作しようとしても、早くなるわけでも遅く出来るものでもない。時間は一定の長さで進んでいる。逆戻りもしない。
だから……僕は、時間に対して何も考えない。マイルストーンをスケジュールにおかないことにしている。今、やるべきこと・やりたいことだけを書き出して、それをやる。ま、行き当たりばったりの生き方と言えば、それまでだけど……。

7月7日(日)

なぜ七夕に願い事をするのか?

織姫(織女星、ベガ)と彦星(牽牛星、アルタイル)という二つの星が一年に一度だけ天の川を越えて会うというロマンチックな日……7月7日、七夕の日。
織姫と彦星は、もともと働き者だったそうです。よく働くから、天の神に愛されていました。ところが、恋に夢中になりすぎて仕事をおろそかにしたため、天の川を挟んで引き離されまったという悲劇のラブストーリー。
「織姫さん、彦星さん、ちょっとはライフワークバランスを考えろよ!恋に夢中になるのもいいけど、働けよ!」って言いたい。
で、ふたりが再び真面目に働くようになったので、天の神からのご褒美で、一年に一度会える日を当たられたそうです。このことから、「努力すれば報われる」というメッセージが伝わり、願い事をすることに繋がったらしい。めでたしめでたし……めでたいか?
天の神も、ケチだよなぁ……でしょ? 結婚させてやればいいのに!
それとも、天の神は、今の社会を見通していたのか?
働き者の男女は、結婚しない? 結婚しても、仕事が原因で擦れ違い生活?
人間にとって仕事は大事だ。人類にとって子孫は大事だ。
僕らが就職活動していた時代は、結婚するために仕事をしていたのになぁ……。
結婚と仕事の両立とか言うけど、そもそも人類にとっては“生きる”という同じベクトルを示していると思うのだが……どうでしょうか?

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